信号源がサマリーアラームやフォールト信号(正常時接地)を出力する場合は,それを PDC の Disable 入力に接続して切替を行います.
DC(分配器)は入力信号の異常を検出する Fault Detect 機能を有しています.また,信号源が持つサマリーアラーム信号を受け取る Disable 機能も有しています.それらの情報に従い A 入力 B 入力を切り換えます.切り替えの方法は,switchmodeコマンドとdisablemodeの設定で決まります.
信号源にサマリーアラーム(オープンコレクタや接点)がある場合は分配器の Disable In に接続して A 入力 B 入力を切換えます.信号源にサマリーアラーム出力がない場合はこの Failure Detect 機能により信号源の A B 切換を行います.
2つの入力、AとBは常時PDCの持つインテリジェント切替アルゴリズムにより監視されます。入力信号のパルスレートを測定し、アラームロジックのタイムアウト値を決めます。このタイムアウト値よりも長く入力パルスが欠損すると、代替え入力への切替が起こります。パルス幅が500ns以上の正パルスの場合、この切替はパルスの途中で行われ、出力パルスが1つでも欠損することを防ぎます。パルスレートが早い場合(1.008MPPS以上)、1/16のプリスケーラーが測定系に挿入され、パルス欠損検出と切替に時間がかかるようになります。例えば、10MPPSのパルスレートの場合、プリスケーラーの状態により、切替に必要な時間は500nsから2.1usとなります。1.008MPPSより遅い IRIG-B信号やパルスレート信号の場合、パルスの立ち上がりは65nsの分解能で計測され、inpalignコマンドで表示できます。AとB入力のレートが10PPM以上違う場合は、レートミスマッチフォールトとなり、入力のアライメントは計測されなくなります。PDCの過剰な電力消費を避けるために、最大の正デューティー比は50%を越えてはいけません。もし、入力信号がハイに留まると、PDCは入力を遮断し、出力しなくなります。繰り返しますが、これは出力増幅器と電源の過剰な電力消費を防ぐためです。この場合、selectedinコマンドの応答は"NONE"になります。問題が解消したら return コマンドを発行して通常の運用状態に戻します。
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