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L1 GPSアンテナ延長システム 取扱説明書 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
CopperDUC GPSアンテナとGPS受信機の間を直径5mmのRG-58/U同軸ケーブルで最大450mまで延長可能 |
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L1 GPSアンテナ延長システム
1. 概要
GPSアンテナ ダウン・アップ コンバータは,GPSアンテナをGPS受信機から450mまで離して設置することを可能にします.一般的に使われる,多段に接続された低雑音増幅器と低損失同軸ケーブルの組み合わせによるケーブル延長に比べて,ダウン・アップコンバータは障害を受けにくく,また細い同軸ケーブルを使用できるなどの利点を持っています. 2. 仕様
2.1 アンテナ一体型ダウンコンバータ 外形寸法: 直径: 12cm 高さ 7cm 重量: 300g 取付方法: 3/4インチ MTP 電源: +12Vdc 135mA +/-10% (ダウンコンバータを含む) ローカルリファレンス周波数:16.368MHz (アップコンバータへ送信) IF周波数:4.092MHz (アップコンバータに送信) 受信周波数:1575.42MHz アンテナ指向性:天頂 0度 4.0dBic,75度 -1.0dBic, 90度 -3dBic 温度 : -40~+70度C (運用時), -55~85度C (保存時) 湿度: 100% RH,結露可 接続:TNCメス 2.2 アップコンバータ 外形寸法(概寸) : 17.5cm x 11cm x 5cm 重量 : 700g 取付方法 : 取付長穴 4箇所 12cm x 14.5cm~15.9cm 電源 : +12Vdc 200mA +/-10% (ダウンコンバータを含む) ローカルリファレンス周波数 : 16.368MHz (ダウンコンバータから受信) IF周波数 : 4.092MHz (ダウンコンバータから受信) 出力周波数 : 1575.42MHz アクティブアンテナシミュレーション : 10mA @ 5V, 20mA @ 12V 表示 : LED 緑 (電源) 赤 (障害) 温度 : 0~50度C (運用時), -40~85度C (保存時) 湿度 : 95% RH,結露なきこと 接続 : ダウンコンバータ BNCメス, GPS受信機 TNCメス, 電源 Micro-Con-X 17282-3PG-300 2.3 システム システム雑音指数 : < 4dB 総合利得 : 35~45 dB 出力レベル : -90dBm +/-10dBm 2.3 電源ユニット 入力 : 100V AC +/-10% 50/60Hz 0.3A 出力 : 12Vdc 1.0A max 安全規格 : PSE / JET 接続ケーブル : BELDEN 9534 1.5m と Micro-Con-X 17282-3SG-31X プラグ 3. 設置
本システムはアンテナ一体型ダウンコンバータとアップコンバータ,外部電源に分かれています.これらは次のように接続されます.同軸ケーブルとコネクタは別途設置場所に合わせて用意願います.なお同軸ケーブルとコネクタは弊社でもご用意できます.お問い合わせください.
RG-58/U 同軸ケーブル: 藤倉電線 RG-58/U, BELDEN 8240 等良質なケーブルをお使いください. 3.1 アンテナ一体型ダウンコンバータの設置 アンテナ一体型ダウンコンバータには,マストをねじ込むための雌ねじ(1.0-14UNS-2A 通称マリンピッチ)が切られています. 通常,30cm程度の長さを持つマリンピッチの雄ねじを切った30cmほどのパイプをねじ込み,そのパイプをステンレスホースバンド2本を使って構造物なりマストなりに共締めします.(右の写真を参照下さい) アンテナ一体型ダウンコンバータは,空を広く見渡すことができる場所に設置しますが,マルチパスや電磁障害,雷の影響を避けるために次の点に配慮して設置場所を決定してください. - 空を広く見渡せること - 避雷針の保護範囲内に設置する (雷対策) - 建物からあまり離さない (雷対策) - 反射を生ずる構造物から30cm以上離す (マルチパス対策) - 送信施設(携帯基地アンテナ等)に近接させて設置しない (障害対策) - アップコンバータと別の構造物に設置するときはアレスタを挿入する (雷対策) ダウンコンバータとアップコンバータの間は,RG-58同軸ケーブルを使い450mまで延長できます.アップコンバータはTCNメスコネクタ,アップコンバータの “TO ANTENNA” はBNCメスコネクタですから,両端にTNCオスとBNCオスを持つ同軸ケーブルを用意します. ダウンコンバータの電源は,アップコンバータから同軸ケーブルを通して供給します.
TNCコネクタの周りをブチルゴムテープなどを用いて防水処理します. 同軸ケーブルの張力がTNCコネクタに加わらぬように,マストに同軸ケーブルを耐紫外線性のある材料で固定します. ダウンコンバータをアップコンバータとは別の建物やタワーに設置したり,同一の建物であってもマスト等で高く突き出して設置する場合には,同軸ケーブルを建物内に引き込む箇所にアレスタを設置して雷サージを建物内に引き込まないようにします. 3.2 アップコンバータの設置 通常GPS受信機の近くに設置し,0.3から6mの長さの良質な低損失同軸ケーブルにてGPS受信機に接続します. 同軸ケーブルはGPS受信機のアンテナコネクタに合わせて用意してください.アップコンバータ側の“TO RECEIVER” のコネクタはTNCメスですから,同軸ケーブルにはTNCオスとGPS受信機に適合するコネクタを取り付けておきます. アップコンバータには電源アダプタから DC 12V 200mA を供給します.電源アダプタからのケーブルをアップコンバータに接続し,電源アダプタをAC100Vに接続してください.電源スイッチはありません.電源を供給すると緑色のLEDが点灯します. 4. 運用
アップコンバータにDC 12Vを供給すると緑色の電源LEDが点灯し,またRG-58同軸ケーブルを経由してアンテナ一体型ダウンコンバータにも電源が供給されます. 約2分ほどでシステムは安定し,その時点で赤色のLEDは消灯して,アンテナで受信したL1 GPS信号がアップコンバータから出力されるようになります.レベル調整はすべて自動的に行われますから,設定操作は一切ありません. 4.1 アンテナ遅延 GPS受信機が正しく動作するために,アンテナ系による遅延時間をなるべく正確にGPS受信機に登録しておく必要があります.本アンテナ延長システムにおいては,通常の同軸ケーブルによる遅延に加えて,ダウンコンバータとアップコンバータ内部の遅延が生じますので,GPS受信機にはそれらを合計したアンテナ遅延時間を設定する必要があります.およその遅延時間は次の式で求められます. アンテナ遅延時間(ナノ秒) = 1.5 x ケーブル長m /0.3 + 640 アンテナ遅延時間をGPS受信機に登録する方法は,各GPS機器のマニュアルを参照ください. 4.1 アラームの表示 アップコンバータには運用状態を通知する2つのLEDが用意されています.
4.1 GPS受信機へのアラームの通知 アラーム状態はアンテナ電流の変化としてGPS受信機にも通知されます.このアンテナ電流の変化を検出できるか否かはGPS受信機の機能に依存します.
5. 補足
5.1 補足1 : アレスタ(避雷器) オプション アップコンバータやGPS受信機の設置される建物とは別の建物やタワーにアンテナ一体型ダウンコンバータを設置する場合や,同じ建物であってもアンテナ一体型ダウンコンバータを建物から高く突き出して設置したり,避雷針の保護範囲外に設置するような場合は,アップコンバータやGPS受信機の設置される建物に同軸ケーブルを引き込む前にアレスタ(避雷器)を設置しなければなりません. 型番IS-50TB/18 : 製品は両端TNCメス 本システムに使用するアレスタは一般的なGPSアンテナ用アレスタとは周波数範囲と動作電圧が異なることに注意願います.一般的なGPSアンテナ用アレスタを本システムに使用することはできません. なお,アレスタは接地インピーダンスの低い(低インダクタンス)良好な接地に接続しなければなりません. アレスタの仕様 通過周波数 : DC~50MHz @ VSWR 1:1 挿入損失 : 0.3dB 以下 インピーダンス : 50Ω 通過電流 : 3A まで 動作電圧 : 19V コネクタ : 両端 TNC メス データシート |