EndRun エンドラン Tempus LX NTPサーバ ファームウェア更新手順

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EndRun Tempus LX CDMA/GPS, UISON, MERIDIAN 共通
ファームウェア更新手順 updated 2007/10/12
ファームウェア更新手順の詳細は,マニュアルのAppendix B. Upgrading the Firmware の項に書かれています.

Tempus LX は,メインシステムとGPS/CDMAサブシステムで構成されており,それぞれ別のファームウェアがペアで使われます.これらファームウェアイメージファイルは次のサイトからダウンロードできます.
http://www.endruntechnologies.com/download.htm


IPv4/IPv6 両用にするには
バージョン 2.60以降のファームウェアは,カーネルがIPv6に対応しているか判別して,IPv4のみで動作したり,IPv4/IPv6両方で動作します.ご注文時に指定がないと,IPv4用カーネルをインストールして出荷されますが,いつでもIPv4/IPv6両対応のカーネルをこちらからダウンロードして更新することができます.
ftp://www.endruntechnologies.com/6010-0041-100.bzimage
IPv4/IPv6両用カーネルに更新するツール "upgradekernel" は,バージョン2.60以降に含まれています.カーネルイメージを SCP か ftp で /tmp にアップロードしておき,
upgradekernel /tmp/6010-0041-100.bzimage
として,カーネルを更新します.更新作業中には絶対に電源を切らないでください.


バージョン2.6以前からの更新と IPv6 について
バージョン 2.60以降のファームウェアは,AUTOKEYをサポートし,またIPv6カーネルを自動検出してIPv4/IPv6のデュアルスタックで動作できるメジャーリリースです.IPv4/IPv6デュアルスタックカーネルに更新するためのユティリティー "upgradekernel" も含まれています.バージョン2.60以降であっても,カーネルをIPv4/IPv6デュアルスタックカーネルに更新しないと IPv4 のみの動作となります.
バージョン 2.60以前からの2.60以降への更新は,これまでのバージョン更新と同様に簡単なものですが,いくつか注意すべき点があります.
  • DHCP を使っている場合
    DHCP クライエントをお使いの場合は,ファームウェアのアップデートを実行した直後に netconfig を実行してください.これにより /boot/etc/rc.d/rc.inet1 が更新されます.
  • MD5認証なしで, NTPを運用している場合
    新しい NTP サーバーデーモンの "restrict" の扱いは,以前のバージョンと異なっています. 特に "notrust" キーワードを,認証(MD5あるいはautokey)を使わないクライエントからのリクエストには応答しないと理解します.以前のバージョンではそのようには理解しませんでした.ファームウェアのアップデートを実行した直後に,ntpconfig を実行してください.これにより /boot/etc/ntp.conf ファイルが更新されて,"restrict"行から "notrust" キーワードが取り除かれます.また,autokey の使用する "keysdir" が追加されます.


Tempus LX は FTPクライエントとSCPサーバーを備えていますから,次のいずれかの方法でこれらファームウェアイメージファイルを取り込みます.
  1. ファームウェアイメージファイルをダウンロードして,Tempus LX からアクセス可能なFTPサイトに置き,Tempus LXのFTPクライエントで取りに行く.
  2. ファームウェアイメージファイルをダウンロードしたホストから,SCPを使って Tempus LXに書き込む(注意:WinSCPは使わないでください).
方法が決まり,2つのイメージファイルのダウンロードができたら作業に入ります.
この例では例として次のファイル名を使います.実際の作業では,上記ウェブサイトから得られたファイル名に置き換えてください.

ルートファイルシステム 6010-0042-000_x.xx.gz
GPS/CDMAサブシステム 6010-0020-000_x.xx.bin

使用するコマンドはTempus LX GPS と CDMA で多少異なります.以下には両方のコマンドを併記しましたので,該当するコマンドを入力してください.



ルートファイルシステムのファームウェアの更新:
注意:WinSCPを使わないでください.Windowsからscpしたい場合は,Puttyに付属するpscpを使ってください.

Tempus LX GPS(root@cntp:~)-> eraserootfs_1  アップグレード用パーティションを消去します
Erasing 128 Kibyte @ 180000 -- 23 % complete.

FTPかSCPでルートファイルシステムのイメージをTempus LXに書き込みます.

FTPの場合:6010-0042-000_x.xx.gz を実際のファイル名に置き換えます)

Tempus LX GPS(root@cntp:~)-> ftp xxx.xxx.xxx.xxx  ftpサーバーにアクセスします.
ftp> bin  必ずバイナリーモードにします.
ftp> get 6010-0042-000_x.xx.gz /dev/rootfs_1  
ftp> quit  FTPクライエントを終了します.


SCPの場合:6010-0042-000_x.xx.gz を実際のファイル名に置き換えます)

ルートファイルシステムのイメージファイルを置いたリモートホスト上で次のコマンドを実行.
scp -p 6010-0042-000_x.xx.gz root@cntp.your.domain:/dev/rootfs_1


ルートファイルシステムの更新:
ルートファイルシステムのイメージファイルがコピーできたら,次のコマンドを実行して確認します.

Tempus LX GPS(root@cntp:/logs)-> updaterootflag 1
UPGRADE is the default root file system.

Tempus LX GPS(root@cntp:/logs)-> shutdown -r now  再起動します.

30秒ほど待って,再度 Tempus LX にtelnetかsshでアクセスし,バージョンを確認します.

Tempus LX GPS(root@cntp:~)-> gntpversion  または
Tempus LX CDMA(root@cntp:~)-> cntpversion
Tempus LX GPS 6010-0042-000 v 2.03 - Fri Jul 15 17:56:48 UTC 2005
Tempus LX GPS(root@cntp:~)-> gntprootfs   または
Tempus LX CDMA(root@cntp:~)-> cntprootfs
BOOT_IMAGE=TempusLXGPS_1

以上で作業は完了しました.

ルートファイルシステムの更新を正常に行えなかった場合:

Tempus LXの電源を一旦切り,シリアルポートに端末(19200,N,8,1)を付属ケーブルで接続してから,再度電源を投入します.ブートメッセージを注意深く見ていると次のメッセージが表示されます;

To override and boot the FACTORY partition type ‘FACTORY’ within 5 seconds...

このメッセージを見たら,5秒以内に “factory” の7文字と<改行>キーをタイプします.これによりブートローダーは,工場ルートファイルシステムを使い起動します.正常に起動したら,再度更新手順を実行します.





GPSサブシステムのファームウェアの更新:
FTPかSCPでGPSサブシステムのファームウェアイメージをTempus LXに書き込みます.
注意:WinSCPを使わないでください.Windowsからscpしたい場合は,Puttyに付属するpscpを使ってください.

FTPの場合:6010-0020-000_x.xx.bin を実際のファイル名に置き換えます)

Tempus LX GPS(root@cntp:~)-> cd /tmp
Tempus LX GPS(root@cntp:/tmp)-> ftp xxx.xxx.xxx.xxx  ftpサーバーにアクセスします.
ftp> bin  必ずバイナリーモードにします.
ftp> get 6010-0020-000_x.xx.bin
ftp> quit  FTPクライエントを終了します.

SCPの場合:6010-0020-000_x.xx.bin を実際のファイル名に置き換えます)

GPSサブシステムのファームウェアイメージファイルを置いたリモートホスト上で次のコマンドを実行.
scp -p 6010-0020-000_x.xx.bin root@cntp.your.domain:/tmp

GPSサブシステムのファームウェアイメージファイルが /tmp ディレクトリに取り込まれたことを
確認します.
Tempus LX GPS(root@cntp:/tmp)-> ls
6010-0020-000_x.xx.bin

GPS/CDMAサブシステムのファームウェア更新:
アップデートスクリプトを起動します.
Tempus LX GPS(root@cntp:/tmp)-> upgradegps /tmp/6010-0020-000_x.xx.bin  または
Tempus LX CDMA(root@cntp:/tmp)-> upgradecdma /tmp/6010-0020-000_x.xx.bin
---When you see the `C` character, hit <enter> to begin the upload.
CC  Cが表示されたら<改行キー>を打ちます

---Starting file upload, should take about 60 seconds...

/sbin/upgradegps: line 39:  2486 Terminated              cat </dev/arm_user

---You should see the GPS sub-system startup message now.  If not, you
---may need to check your binary file and re-perform the procedure.

Tempus Bootloader 6010-0050-000 v 1.00 - May 28 2004 17:31:05
FW 6010-0020-000 v 2.0x - Apr 25 2005 10:34:08
FPGA 6020-0004/5-000 v 0407
/sbin/upgradegps: line 40:  3070 Terminated              cat </dev/arm_user

バージョンの確認を行います.
Tempus LX GPS(root@cntp:/tmp)-> gpsversion   または
Tempus LX CDMA(root@cntp:/tmp)-> cdmaversion
F/W 2.0x FPGA 0407
Tempus LX GPS(root@cntp:/tmp)-> 

以上で作業は完了しました.

次のように表示された場合,あるいは途中で止まってしまった場合:
---Starting file upload, should take about 60 seconds...

/sbin/upgradegps: line 39:  7788 Terminated              cat </dev/arm_user

---You should see the GPS sub-system startup message now.  If not, you
---may need to check your binary file and re-perform the procedure.

Tempus Bootloader 6010-0050-000 v 1.00 - May 28 2004 17:31:05

Application Program Verification Test Failed!

ブートローダーが受信待ちになっていることを確認します.
Tempus LX GPS(root@cntp:/tmp)-> cat < /dev/arm_user &
CC <<--- Cが表示されればブートローダーは受信待ちになっています.
Ctrl-C で中断します.

アップデートスクリプトを再起動します.
Tempus LX GPS(root@cntp:/tmp)-> upgradegps /tmp/6010-0020-000_x.xx.bin   または
Tempus LX CDMA(root@cntp:/tmp)-> upgradecdma /tmp/6010-0020-000_x.xx.bin
---When you see the `C` character, hit <enter> to begin the upload.
CC  Cが表示されたら<改行キー>を打ちます